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◆社員が定着する会社へと変化
(株)トナミデンタルラボラトリー 社長 黒田 文彦
「社員は人手」から「相手の立場で考える」へ 〜経営者としての第一歩
<経営とは何?>
(株)トナミデンタルラボラトリー(黒田文彦社長、富山同友会会員)は、規模では県内ナンバーワン、北陸3県でもトップクラスの歯科技工所です。黒田氏は、歯科医院勤務を経て1981年に独立しました。この仕事は、作業数が利益に結びつくため、作業数を増やすには人が必要です。
社員が数名になったころ、借金して社屋を建てました。仕事を増やすため人を増やし、人が増えれば仕事を増やす、しかし社員は仕事ができるようになるころ辞めていく、この繰り返しでした。とはいえ、当時は人を大切とは考えていなかったので「辞めたらまた入れよう」と思っていました。また、経営面でも「お金がなければ銀行で借りよう」という程度で、仕事をひたすらこなすだけでした。
しかし、創業から約20年余りのころ、一生懸命やっていればいつか何と
かなるだろうと思っていたのに、どうもおかしい、これでいいのだろうか?
と感じるようになりました。
経営について考えたいとライオンズクラブに入会しましたが、「ボランテ
ィア中心で何か違う」。また中小企業大学にも参加しましたが、「自分の求
めるものとはやはり違う」。「社員を一つにまとめるにはどうすればいいん
だ? 経営とは何なんだ?」と悩んでいた2003年に出合ったのが富山同友会
でした。
<社員と向き合っていなかった>
黒田氏は例会などに参加する一方、技術だけでなく仕事に対する思いを伝
えたいと、社員を「中堅社員研修」「マネージメント研修」に参加させま
す。そして、研修の「社長と語り合おう」で、社員と会社の将来を全く話し
あっていなかったことや、自分の思いも伝えていなかったことを痛感。
その後も社員研修には全て参加してもらい、今年初めて、新入社員→フレ
ッシュマン→中堅社員と同じ社員が参加するという流れができました。社員
も「入社何年でどの研修に参加」というとらえ方をするようになり、社員の
定着率は確実に上がりました。
3年前に、社内の課題や問題を社員自身が考えて改善してほしいと、テー
マ別の社内委員会を立ち上げました。当初は、委員長がいるのに社長がすべ
てをリードして社員は受け身でしたが、今では、自分から手を挙げて運営や
内容も自分たちで考えながら進めるようになり、ようやく軌道に乗ってきま
した。今は人材育成の場ととらえています。
<経営指針づくりに参加して>
入会の翌年に「経営指針をつくる会」に参加し、「これこそ自分が求めて
いたもの!」と実感します。次々と投げかけられる問いかけに、真剣に取り
組んだ半年間で一番の変化は、社員や人に対する思いです。自分に都合よく
利用するのではなく、お互いによくなる方向で考えようと、心から思えるよ
うになりました。
「社長が変わらないと会社は変わりません。幹部が変わらないと若手が変
わりません。自分の基準に合わせさせるのではなく相手の立場で考える、と
いう社長の姿勢や思いの変化を、社員がようやく理解してくれるようになり
ました。積んでは崩しの繰り返しでしたが、ようやく形がみえてきました」
と黒田氏は力をこめて語りました。
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